ベトナムで流行している日本文化!

近年、ベトナムの若者の間では、日本の、いわゆるオタク文化に対する関心が高いです。
8月28日、ハノイのLong BienにあるSavico mega mallで「Japan Wave」という日本の漫画、アニメ、コスプレのイベントがありました。
前売りチケット1200枚は完売、3階建て吹き抜けのモールは朝9時の開場から21時半の閉会まで人が途切れることはなく、会場では、参加者たちが写真撮影、アニメやゲームの話題、ポケモンのカードゲーム、スマートフォンのオンラインゲームなどでの交流に花を咲かせていました。

会場内では多くの日本の漫画、アニメのグッズが販売され、日本から空輸した同人誌(アマチュアの作家が自分の好きなテーマについて描いた書籍)の販売も行われており、真剣な目で購入を検討しているお客さんが多く見られました。
また、オタク文化つながりで、ハノイを中心に活動しているベトナムのダンスアイドルユニット「ポラリス」のライブもあり、熱心な日本人ファンがポラリスTシャツを着て最前列で応援する姿も見られました。

盛夏にもかかわらず、気合が入ったコスプレイヤーが多く、男性のメイドさんなどもいたとのことです。コスプレ用の衣装は、以前は簡単に手に入らなかったため、自作する猛者が多かったようですが、最近はインターネットなどで手に入れやすくなり、始める敷居が下がったようで、日本に興味を持つベトナム人がより参入しやすくなったようです。

同日、ホーチミン市でもホンダ主催の日本文化交流イベント「comic fes 2022」が開催されており、そちらでも多くのコスプレイヤーや日本の漫画、アニメを愛好するベトナム人の参加で賑わいました。
ベトナム国内の主要都市では年に複数回、大規模な漫画、アニメイベントが開催されているとのことで、近年ではハノイ大学やハノイ経済大学の学園祭などでも同様のコスプレイベントが開催されており、経済面だけではなく、文化面でも日本、ベトナム両国の結びつきが強まることが期待されています。
また、ジャパンフェスと銘打っていはいますが、会場では韓国の軽食なども販売しており、良い意味で「急激に発展している場所の、いいものはなんでも貪欲に取り入れよう」という柔軟さや熱気が感じられました。

問題点として、これらの情報が主にベトナム語で発信されているため、ベトナムコミュニティの中では伝わっていても、日本コミュニティ側は知らない、というケースが多いです。
逆もまた然りで、日本人発信のベトナムイベントもベトナム人側の耳に伝わらず、せっかくのイベントも参加者が少なかった、ということがままあるようです。
双方がこのようなイベントの存在を知るきっかけが増えれば、両国の交流はより深まると思います。もっと双方に情報が伝わる仕組みがあればいいなと思います。

ベトナムは人と人とのつながりの社会です。友人から思いがけない人を紹介してもらって、新しい可能性に出会うというケースが少なくありません。
ベトナム人がフェイスブックなどのSNSを好むのは、「つながり」を大切にする民族性と無関係ではないように思います。
日本人コミュニティでも、仕事がなくぶらぶらしているときにベトナム人の友人から突然ベトナムの大企業の役員を紹介してもらい、待遇のいい仕事に就くことができた、などという話はよく耳にします。
さまざまなイベントを通じて、自分が予想していなかった素晴らしい未来に結びつくこともあると思います。

Japan Waveは10月30日にもホーチミン市で開催されるとのことです。
文化という切り口からベトナムの熱気を感じたい人、思いがけない人のつながりを作りたいと思っている人は、行ってみてはいかがでしょうか。

著者

CAMPUS HANOI

日越交流サロン・レストラン

プロフィール

CAMPUS HANOIの母体は東京で活動する、外国人支援のNPO法人です。
ベトナムと日本のカケハシとなり、両国の文化を広げる活動をおこなっております。
【Facebook】https://www.facebook.com/Campushanoi.net/
【Instagram】https://www.instagram.com/campus_hanoi/
【当サイトページ】https://walking-hanoi.net/magazine/ja/construction/imamura-international-vietnam/

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