ベトナムのお金の話

桁が多くてビックリ

ベトナムのお金は桁が多くて、ちょっとした食事でも何万と言う単位になるので、初めてベトナムに来た時は戸惑います。
 
ベトナムのお金の単位はベトナムドン。英語表記だとVNDと表記され、通貨記号は₫です。昔は硬貨もあったようですが、現在はほ
ぼ流通していませんので、基本的には全て紙幣。 200₫、 500₫、 1,000₫、 2,000₫、 5,000₫、 10,000₫、20,000₫、 50,000₫、 100,000₫、 500,000₫、 1,000,000₫、2,000,000₫、 5,000,000₫。種類が多いです。このうち現在流通しているのは、まれに見る500₫は除外すると 1,000₫から。 2023年8月初旬のレートは日本円換算で約6円です。最も高額な紙幣は500,000₫で、約3,000円です。桁が多くて目が回りそうです。材質は、 5,000₫(約30円)までは紙、 10,000₫(約60円)以上はポリマー素材でできており、全ての紙幣に初代国家主席ホー・チ・ミン氏の肖像画が描かれています。裏面にはハロン湾やホイアンにある日本橋など観光地としても有名なスポットが描かれているので、これらの場所を訪れて、お札と比べてみたり、一緒に写真を撮ってみたりするのも楽しいです。 

私は普段、お財布の中で片方を 50,000₫(約300円)までの紙幣、もう一方を100,000₫(約600円)以上の紙幣に分けて入れています。旅行などでベトナムに来たばかりの頃は、お店でどれを出せば良いのか分からなくなってしまうので、相手にお金を見せて必要な金額をとってもらう方法もありますが、もし相手に悪意があったら心配なので、必要な金額を自分でさっと取り出せるようにしたいで
すね。

ベトナムでの金額表記

これはもう慣れるしかないのですが、通貨の桁が多いのはベトナム人にとっても面倒なので、お店では10kのように表示または100までの下三桁の0を小さく表示することが多いです。「k」はキロ、千の意味なので、 10kなら1万VNDです。ベトナムでは英語圏と同様、万の単位はありません。 1万VNDは 10k、 10万VNDは100kのように、千の単位を使って表示されます。ちなみにベトナムではカンマ(,)とピリオド(.)の表記が日本と逆です。ピリオドは小数点ではなくて、桁区切りの表記になるので注意して下さい100.000VND はベトナムでは100VNDではありません。 10万VNDです。タクシーのメーターなども同じように表示されます。 200.000VNDと書かれていたら200VNDでは無くて20万VND(約1,200円)です。ややこしくなるので、記事の中では、桁区切りをカンマと表記してお話しします。
 
手元の紙幣を見てみて下さい。かかれている金額のカンマより左側が○○kと書かれた看板の数字と一致すれば良いわけです。 15kと表示されていたら、 10,000₫札と5,000₫札で15k。もしくは 20,000₫札で、 5,000₫のおつりをもらう。 20k- 5k= 15kといった感じになります。最初にお話ししたように、現在流通している紙幣の最低額は1,000₫なので、とにかく(,)の左側だけに注目すれば、少し落ち着いてやりとりができます。

日本円への換算

現地での金額表記とお札の種類が分かったところで、今度は「日本円ならいくら?」が気になります。日本円への換算は、今お話したカンマの左側だけを6倍すると計算できます。 10,000₫なら 10×6=(2023年8月のレートで)約60円。 200,000₫だったら 200×6=約1,200円。とにかくカンマの左側だけで考える習慣をつけると、支払いなどのやりとりや、日本円への換算がとても楽になります。

貯まってしまう小銭札

慣れないうちは、出したお金が足りないと困るので、とにかく大きめのお札を「えいや!」と出して、よく分からないけどおつりをもらって「サンキュー!」みたいになりがちです。これを繰り返していると、あっという間に5,000₫までの小銭(紙幣なのでこの言い方が適切とは思えませんが)がお財布の中に貯まってしまいます。ベトナムの物価がいくら安いとはいっても、 1万VND未満で買えるのはペットボトルのミネラルウォーターぐらいです。千単位のお札は普段あまり使うことがないので、普段から積極的に使っていかないとなかなか減りません。
 
ただし!普段はほとんど使わない1,000₫や2,000₫、 5,000₫といった少額のお札ですが、地方の観光地などを訪れるときには持ち合わせておく方が良いです。地方の観光地にあるトイレは意外な事に(失礼)都市部にあるビル内のトイレよりも、よっぽど綺麗です。観光客の多い場所では清掃の方がいつも綺麗にしてくれているので、トイレを使った後は、入り口に置いてあるかごや箱などに、数₫を
謝礼としておいていくのがマナーになっています。

日本と違うお札の組み合わせベトナムの紙幣は日本と違って、最初の桁が1と2と5で構成されています。日本は基本的に1円、 5円、 10円、 50円、 100円、 500円と1と 5ですよね(そういえば2,000円札はどこへ?)。実はベトナムドンのように 1と 2と 5の方が、おつりで小銭を減らしやすくなります。例えば14kVNDと言われたとき、 20以上の紙幣を出しておつりをもらっても良いですが、手元に2,000₫が2枚あれば4,000VNDになります。全部で24,000VND出せば、おつりは10,000VNDになって千₫単位の小銭を受け取らないで済
みます。

1と2と5の組み合わせは、それら自身を除いた3、 4、 6、 7などの数字を作りやすいです。3= 1+ 2、 4= 2+ 2、 6= 1+ 5、 7= 2+ 5。それ以上の8は5+ 2+ 1。 9は5+ 2+ 2で作れますが、このあたりになると細かい紙幣がそろっていなかったりして面倒なので、 10を出して、2か1のおつりをもらうか、 8なら 5から見た端数、 3= 1+ 2、同様に9なら 4= 2+ 2を出して、おつりに5をもらうという方法もあります。このようにカンマの左側に注目する方法で計算でして、お財布の中から小銭を減らすことができます。
 
とにかく桁が多くて大変なベトナムのお金ですが、上手にやりくりして旅行や滞在を楽しんで下さい。お金の単位をベトナム語で言いたい方は、小さな数字からおおきな数字の言い方を動画でも紹介していますので、ぜひ私のYouTubeチャンネルも覗きに来て下さいね!

著者

Kaz

プロフィール

1970年生まれ
日系ベトナムIT企業現地採用ITアドバイザー
静岡県浜松出身
ベトナム語独学歴3年半
チャンネルのモットー
楽しく!分かりやすく!
【YouTube】https://www.youtube.com/c/ChannelKaz

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