ベトナム 建築・インテリアガイド No.3

ベトナムの玄関の話

皆さんも日々ベトナムで生活をするとお気づきかと思いますが、日本とベトナムの文化って近いと思うことが多々あるかと思います。例えば、主食が米ですし、お箸でご飯を食べたり、年上に対する敬意であったり、建築やインテリアも似ているところが多々あります。伝統的な家は、木造住宅ですし、室内ではフローリングを張って基本的には靴を脱いで生活をされています。
ただ、私がベトナムに来てどうしても納得が出来なかったのが、靴を脱いで家で生活をされるのに、日本のような玄関が無い!!玄関の境界線が無いため、どこで靴を脱いで、どこに置いたらいいかわからん!なんでだろう、、、と思っておりました。諸説ありますが、私の意見としてはタイル文化がまだ根強くあるからと考えられます。今でこそフローリングのところも増えてきましたが、戸建ての1階部分は駐車場、駐輪場とつながってそのままタイル張りであったり、1階はタイルで2階からフローリングであったりすることが多いです。ここで文化の違いや考え方の違いも出てくると思いますが、1階がタイルだと、境界線が無いために室内が汚れたり、外で靴を履き替えたりと、日本人としては非常に違和感を覚える方もたくさんいらっしゃるかと思います。日本では玄関をしっかり作り、しっかりと外と中の空間を分けるスペースを作り、外の靴の汚れや、ほこりなども室内に入らないように工夫されていますね。
私がベトナムに来た目的は、日本のこういった素敵な文化や技術、考え方をベトナムに広げていきたいという思いがあり、私がまずベトナムに来て行った活動は、『ベトナムの家に日本のような玄関を作る』でした。玄関を作るだけではなく、玄関と部屋で高低差を作ります。部屋の床を上げることで、電気配線なども床下に配置しメンテナンスをしやすくします。なるべく間仕切りを使わずに、高低差にて空間をわけることで、室内に広がりがもてます。ただ、大掛かりな工事になってしまうため、もしもう既に住んでいるところに玄関を作りたい場合やオフィスに玄関を作りたい場合は、タイルと見切りだけご用意を頂ければOKです。タイルはベトナムでは安く手に入りますので、DIYでも可能ですし、賃貸オーナーへの交渉も可能かもしれません。それだけでも、靴を脱ぐ空間がしっかりできて、ノンストレスでお客様の来訪対応、家の出入りが出来るかと思います。海外駐在で皆様お疲れかと思いますので、是非出来るだけノンストレスの生活を送っていただきたいと思います。

著者

岡田 大輔

IMAMURA INTERNATIONAL VIETNAM
代表取締役社長

プロフィール

・宅地建物取引主任士
・木造住宅コーディネーター
・カラーコーディネーター
・インテリアコーディネーター
ローカルディベロッパーのアドバイザー、デザイン協力なども行い、
日本の内装材ブランドや日系サプライヤーとTeamTAKUMIを発足。
日系進出企業や移転、新店舗開店を内装設計、施工をベースにサポート、
ベトナム人富裕層や企業へ日本の内装材や品質を広めるために奮闘中。
日本の二児の娘からは知らないおじさんに。
【公式HP】http://iiv.asia/
【当サイトページ】https://walking-hanoi.net/magazine/ja/construction/imamura-international-vietnam/

Profile Picture

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!