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ホーチミンからハノイまでバイク縦断をした中江さんに話を聞いてみた!
今回は2022年のテトの一週間を利用し、ホーチミンからハノイまでバイク縦断された中江さんにさせていただきました!
まずは「中江さん」についてご紹介
インタビューの前に「中江さん」さんについて、簡単にご紹介したいと思います。
- ホーチミン在住1年
- 服飾資材の企画・販売会社「OSAKA PLASTIC VIETNAM CO., LTD.」に勤務
- 上海に6年駐在経験あり
- 以前は学生時代に世界一周を経験。キリマンジャロ登頂も。
- 今回はテトの10日間を利用してホンダのカブ50CCでベトナム縦断
- 86年生まれ現在35歳
学生時代に世界一周を経験した後、服飾資材の企画・販売会社を行う「OSAKA PLASTIC VIETNAM CO., LTD.」に就職。
その後、中国の上海で6年駐在をご経験後、現在はホーチミンで奥様とご在住1年。
仕事以外では、日本の文化発信や旅行に力を入れられています。
今回は現在に至るまでの経緯や今回のベトナムバイク縦断について色々と聞いちゃいました。
それでは早速インタビューしていきましょう!
まずは自己紹介とベトナムで活動の経緯について
動画の質問項目 本日はテトの1週間を使ってベトナム大陸をバイク縦断された中江さんのご紹介です。
色々と話しを聞いてみたいと思います。本日はよろしくお願いいたします。
― 中江さん。こんにちは。はじめまして。1 月 29 日にホーチミン出発され、昨日 2 月 6 日にハノ イ到着したばかりとお伺いしましたが、率直な今のお気持ちはいかがでしょうか。
ようやくたどり着いたという達成感と、ホーチミンにいるだけでは感じることができなかった、様々なベトナムを肌で感じれてやって良かったという気持ちです。
― ユーザーの皆さまへ中江さんの簡単なご紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
織田信長が安土城を立てた町の生まれ、滋賀県出身です。仕事は、大阪が本社で様々なアパレルブランド向けにボタンやストッパーなどの服飾資材の企画・販売を行っている会社の現地法人の代表をしています。こちらでは、それら製品の生産管理に加え、企業のノベルティや雑貨などの生産管理、新規サプライヤー開発を行っています。
ホーチミンに赴任してからは、1年ほどが経ちましたが、その前は、2014年から2020年の8月まで、6年間ほど上海で同じ仕事をしていました。
こちらでは、新規の製品の開発を行う際に、実際の見本がないとなかなか話が進まないことや、技術的な制限が色々と有るので、まだまだ試行錯誤の日々です。
特に意識していた訳ではないですが、上海にいた時は、中国国内で物事を考えることが多かったですが、ベトナムに来てみてASEANやアジア全体といった風に、少し異なる結びつきや視点を持つようになりました。
個人的には、五大陸世界一周をしたり、キリマンジャロ登頂やパタゴニアでキャンプ、スダレの原料の葦という植物を使って12mの舟を作ってみたりと、自然が好きです。 先日も、木材の加工先のリサーチも兼ねて、杵と臼を木材加工所に発注し、ベトナムの方と一緒になって新年の餅つきをしていました。
ベトナムバイク縦断について
― なぜ今回はベトナムバイク縦断をされようと思い立ったのでしょうか。
ベトナムに来て1年が経つもののロックダウンなど、外出することすらままならない状況で、生活の面でも、仕事の面でもなかなかベトナムのことを知ることが出来ないと感じていました。
また、国外への往来が自由であれば、基本的に長期の休みは、日本に帰っていたと思うのですが、国外への移動が制限されている今だからこそ、ベトナム国内で何か面白いことが出来ないかと思い縦断することにしました。
また、少し昔2007年に始めて海外一人旅を行ったのですが、ベトナム・カンボジア・ラオス・タイの周遊でした。当時は、長距離バスを乗り継いでホーチミンからハノイまで行っていたので、社会人となったいま、改めて各地を見て回りたいといた理由からです。
― 今回のバイク縦断の日程と通ってきた都市やルートなどを教えて下さい。
大きな街でいうと、ホーチミン~ダラット~ニャチャン~クイニョン~ホイアン~ダナン~フエ~フォンニャ=ケバン~ビン~ナムディン~ハイフォン~ハノイまでの9日間。実際には、もう少し走っていると思いますが、だいたい2036kmほどです。
往復は、日程的に厳しいので、乗ってきたバイクは、ハノイのバイク好きの方に引き継いでいただきました。
― 1日の移動距離はどのくらいでしょうか。また全て計画していったのでしょうか。
平均すると、だいたい230km。ホイアンでは、ほとんど走らない休息日もあったのですが、多いときで400km近く走る時もありました。
― 宿泊はどんな場所に滞在されていたのですか。
中部のホイアン~フエ間と、ゴールのハノイは、妻と合流することになっていたので、予めホテルを予約していました。それ以外については、だいたいの1日の走行距離を計算しながら、その日の15時頃にホテルサイトで適当に宿泊先を決める感じでした。
旧正月の休み期間中だったこともあり、各地に観光に行かれている方からの情報が入りやすいタイミングだったので、寄り道する時間を捻出するために日の出前に出発するなど、時間の調整をしたりもしていました。
― バイクはどのような種類をご利用されたのでしょうか。
50ccのホンダのカブです。
昨年、帰任された方から譲っていただいた80年代のクラシックタイプです。実は、その方もホーチミンからハノイを目指されていたのですが、途中でエンジンが故障したらしく断念されておられました。エンジンを新調されたものを引き継いで、改めて私の挑戦だったので、是非成功させたいと思っていました。
― 約10日という期間の中で滞在して一番印象に残った場所3つ教えてください。
- フォンニャ=ケバン国立公園の洞窟ですが、同じベトナム国内の鍾乳洞。また、世界の鍾乳洞と比較しても、これだけ気軽に、これほどの規模のものを楽しめる場所は無いのではないかと思っています。
- ダラットのハウス栽培、ダラットが農産物の産地として有名なのは、周知のことかと思います。ただ、そこに至るまでに、道路沿いでコーヒーの実が天日干しにされている様子、日が出て間もないうちから畑の花の世話をする人々、山あいに所狭しと張り巡らせてあるビニールハウスとそこに掲げられている国旗の数々などを見ると、自分がホーチミンに暮らしている時に目にしているものがオーバーラップしてきて、いよいよ自分の旅が始まるんだという実感と、何かこれから物語の起源を辿るようなワクワク感を抱きました。
- ダナンからホイアンに抜ける際に山道を通るのですが、2人乗りでは峠を越えることが出来ず困っていたのですが、たまたまダナンまで遊びにきていた地元の高校生3人組のバイクに乗せてもらい事なきを得ました。そのルートは、午後から雨もふりだして、海・山・雨・寒さ・現地の方との交流と、旅のハイライトのような一日でした。
― もっと滞在してみたかった場所、できれば長期滞在してみたいと思った場所はありますか。
先ほどと重複するのですが、フォンニャ=ケバン国立公園の洞窟は、1泊2日。2泊3日などで、洞窟内を散策するツアーがあります。今回は、参加できなかったので、次回は是非とも堪能したいと思っています。
フエ・ハイフォンは、日程の関係上、ほとんど駆け足だったのですが、いずれも古都であったり交易都市であったり、街自体に特色がある場所なので、観光だけでない生活という面でも長期滞在してみたいと思いました。
― ベトナムバイク縦断で大変だったこと3つを教えてください。
- 車道脇などのバイクが走る場所は、凹凸や砂利だまりがあるところが多く、日が落ちると危険を感じることが多くありました。
- 逆走や急な進路変更が常態化していることを前提として、走行する必要があるので、非常に疲れます。
- ベトナムといえども、2月にバイクで走行しているとやはり寒く。また、日が落ちるのも早くなるので、夏に比べ行動時間に制限があるのが大変なところでした。
― 思い出に残っているエピソードを教えてください。
バイク縦断の最終日に、メンテナンスも兼ねてハイフォンの街の一角にある、小さなバイク修理屋に立ち寄ったのですが、手際よくしっかりと見てくださり、それでいて安価なお店でした。
メンテナンスをしてる途中で分かったのですが、そこで働いていた息子さんが技能実習生として来日していたことがあるらしく、非常に驚きました。
多くの方がこれまで日本で働かれ、ベトナムに戻られていると思いますので、そういった方たちともベトナムで繋がることができればいいなと想った経験でした。
― もっとこうすればよかったなという旅行の改善点はありましたか。
語感から、ベトナム縦断50ccカブの旅という、誰でも出来そうであまり実行する人がいない方が面白いかなと思い50ccで旅をしましたが、移動にかかる時間や走行中の体力の消耗を考えると、もう少し大型でもよかったかなと思います。
― 今後ベトナムバイク縦断をされたいという方に何かアドバイスがあれば教えてください。
基本的に雨は毎日ふる前提で、現地の方が実際に着用されている上下の雨合羽、靴を包むビニール袋ないし防水の靴など、雨対策は万全にされた方がいいと思います。
国道1号線沿いであれば、ガソリンスタンドも頻繁にあるのでいつでも給油できますが、バイクの状態確認と休息の意味もこめて、ある程度こまめに給油するのをお勧めします。
また、無灯火の逆走バイク・指示器なしの進路変更・路肩での駐車・走行レーンでの停車など散見するので、特に夕方~夜間にかけての走行は、かなり気をつかいます。加えて、郊外では外灯がない道路もあるので、雨が降っている中フェイスシールドをつけて速度を出すと、それらを認識するのが困難になります。
バイクのライトが弱いようであれば、屋台などでぶらさげられているLEDの電球などを別に買ってもいいと思うので、せめてしっかりと自分の存在を相手に認識させることが重要だと思います。一番は、その時間は走らない。せめて走るなら早朝に走ることをお勧めします。
今後について
― 今後はどのような旅行を計画中ですか。
今回、国道1号線を基本とした海のルートだったのですが、次回は、ホーチミンからビンを縦一直線に結ぶ、ベトナム・ラオス・カンボジアの三国を縦断する陸のルートや文化に興味があります。
また、旅行というほどではないですが、ホーチミン市内に残っている昔の日本の方の足跡や、それらの場所が、現在どのように日々の暮らしと溶け込んでいるのか探索できればと思います。上海なども再開発によって、そういった場所はどんどん取り壊されていっているので、そうなる前に自分の目で見ておきたいと思います。
― 今後の活動内容と視聴者の方へのメッセージ
せっかく海外にいるので、国籍問わず色々な方と触れ合えばと思っています。
少し話しは遠くなるのですが、趣味で練習しようとしている獅子舞も、獅子頭に使用している漆は、もともとベトナムには漆絵という文化があり漆を用いていましたし、お祝い事でよく見かける中華獅子もいます。
自分たちとよく似ているけれど、少し違うといった違和感が面白いと感じるタイプなので、できればこの国らしさを通して自分が楽しめるものを作っていくつもりです。
現在も、流し素麺ならぬ流しフォーをする打ち合わせをしています。また、縫製業の盛んなベトナムは、ぬいぐるみも沢山生産している国なので、怒られない範囲でホーチミンのメトロ開通に合わせてメトロの着ぐるみを作ってみようと計画しています。
生産現場に近い国だと思いますし、一緒になって面白がってくださる方に助けてもらえると嬉しいので、あんなことしたい、こんなことしたいといったことでいいので、気軽にメッセージいただけると嬉しいです。
インタビューを終えて
中江さんへのインタビューいかがでしたでしょうか。
今回ベトナムバイク縦断旅行のお話を聞くことが出来ました。
特に旅行する中での南北の違いなどは興味深いですよね。
また、行っておくべきスポットなどもとても参考になりました。
また、中江さんは日本の文化を広める活動にも積極的に取り組まれているので、ぜひSNSの方もフォローしてみてください。
今後もどんな旅をに行かれるのか注目です。
中江さん、ご協力ありがとうございました!
中江 隆史 NAKAE TAKSHI
Twitter;https://mobile.twitter.com/takashiga
Instagram; https://www.instagram.com/osaka_plastic_vietnam/
YouTube;https://youtu.be/WaIUR8mAlLA
勤務先の会社名; OSAKA PLASTIC VIETNAM CO., LTD.
POSTAL CODE;72108
No.27 Hat Giang Street, Ward 2, Tan Binh District,
Ho Chi Minh City,Vietnam
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インタビュー動画もどうぞ
旅の興味深いお話を聞くことが出来ます。
取材日:2022/2/7
場所:弊社ビル
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